2011年12月19日 (月)

肝がんの至適医療を考える

という講演会が17日熊本市内でありました。

現在行われCimg0953ている「SURF」という臨床試験についての講演会でした。

初発の肝細胞ガン(3個以下、3センチ以下)の標準治療として現在行われているのが、肝切除とラジオ波焼却療法。どちらがより有効なのか、2009年からランダム化比較試験が行われているそうです。

SURF  というのは、SURGERY VS  RAF(ラジオ波焼却療法)の造語。

講演会では、私達患者にもわかりやすく、基調講演の後、内科医、外科医、移植外科医がそれぞれの最新医療についてプレゼン。

1.内科的治療の最前線(経皮的RFAを中心に)

2.外科的治療の最前線(肝切除と外科的RFA)

3.肝がんの肝移植について

4.SURF trial  について

5.SURF  trial  の実践報告

二つの治療法について、現在までに生存率や再発率についてトリプルAのエビデンスがないため、ドクターのこれまでの経験や印象などによって選択されることが多い、という話でした。

SURF trial  の意義は、科学的根拠がなかった二つの治療法による有効性を客観的に比較すること。臨床試験はそれぞれ300例、計600例が必要ということでしたが、まだ150例しか登録されていないそうです。

最後に大分大学においての実践報告がありました。内科的治療を選択するのか、外科的治療を選択するのか、患者側の選択理由は「切ったら終わりだと知り合いに言われたから。」「悪いところは切って早くすっきりしたいから」などなど。また、最初にどちらの診療科を受診したかで決まる場合も多いようです。大分大学では、この臨床試験が始まってから内科と外科の連携が深まったということです。

もし、自分ががんを発症したらどちらを選ぶだろうか?科学的なエビデンスに基づいた治療法であれば迷いも少なくなるでしょう。

SURF trial  についての講演会でしたが、肝がんの最新治療法を一度に聞くことができて勉強になりました。そして、なによりガンの早期発見が一番重要だということも再認識しました。

熊本県では、熊大附属病院で臨床試験が行われており、参加者を募っています。

2010年6月28日 (月)

医療講演会

熊本は先週からずっと雨続きで憂鬱です。今朝は梅雨の晴れ間,でも午後からまた雨の予報なので急いでお洗濯しました。

27日、医療講演会に行ってきました。シェリングプラウ社が全国展開し、インターフェロン治療を推奨しています。

熊本大学の佐々木教授が生活習慣病による肝癌発生の危険性について。鹿児島大学の坪内教授がC型肝炎の最新治療について。

過去10年間で非B非C肝癌の発症が倍増。原因は脂肪肝が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)へ進行し、その後肝硬変、肝がんを発症する、というお話でした。

インターフェロン治療について、坪内医師は、「一度もIFN治療を受けることなく肝がんになる患者さんをなくしたい」と言われていました。また、ALTの正常値、という表現は間違いで、基準値が正しい表現。男性は30以上、女性は19以上で異常値であり、10年間で男性は80%が、女性では40%が高値に移行する。ALTが低い段階でも積極的な治療をすることが大切だ、というお話でした。また、もうすぐ登場予定の3剤併用治療や、治療の効果を判定する遺伝子検査のこと等も聴くことができました。

会場は250人程でした。その中で、浦田さんと再会。少し立ち話をしました。「これから息子と飲みに行く」とうれしそうでした。「飲んでいいんですか?」と聞いたら、「息子はとっても元気、大丈夫」息子さんはお父さんに肝臓を提供したドナーです。浦田さん自身も今では免疫抑制剤のコントロールもうまくいっていて、見た限りではとってもお元気そう。肝硬変末期から移植、そしてIFN治療の成功。生還という言葉がぴったりです。重症の患者さんが亡くなっていく現実のなか、移植という選択ができるのなら、浦田さんの成功例は大きな希望です。

私たちの仲間でも移植を決心された方がいます。今朝さっそく浦田さんの元気な様子を電話で伝えました。

                        でこぽん

2010年6月 8日 (火)

微熱

昨日から熱があって治療中のことを少し思い出しました。

風邪でもないのに時々熱が出ます。原因がいまいちよくわかりません。

先週3日のことですが、玉名市にある九州看護福祉大学に呼んでいただきました。社会福祉学科の授業で、今年で4年目です。講演の前はかなり緊張しているのですが、担当の山本先生はじめ、この大学の先生方はいつも笑顔。つられて私も笑顔に。リラックス効果大です。

前期はハンセン病、薬害肝炎、水俣病。後期は認知症、身体や精神の障害、不登校、ホームレス。当事者や家族、支援者が外部講師として講演します。公開講座形式なので、地域の方も聴講できます。

とはいえ、私も自分の薬害のこと以外はテレビや新聞でニュースとして知っている程度です。どれも重たいテーマで、これからも社会全体の理解と支援が必要です。時間を見つけて玉名までまた行きたいと思います。

昨年聴講してくれた学生さんが今年も来てくれ、うれしい再会でした。

                             でこぽん

2009年10月 6日 (火)

医療講演会

熊本県での取り組み

先週木曜日から連日外出が続きちょっと疲れ気味。今日は雨も降っているので家でまったりしています。

10月1日は医療従事者を対象に「熊本県肝疾患診療連携ネットワーク講演会」があり、私も発言の機会をいただきました。熊本県では5月に熊本大学付属病院が拠点病院に認定されています。今後、行政、拠点病院、地域中核病院、肝疾患専門医療機関、かかりつけ医のネットワークがうまく構築されることで、熊本県の治療体制が整い、診療水準の均一化がはかられることを期待しています。

講演会前半は、「ネットワークの成り立ちと意義について」(肝疾患センター長、佐々木教授)、肝疾患拠点病院の役割について」(熊大消化器内科、永濱医師)、「地域拠点病院における肝疾患診療への取り組み」(水俣市立総合センター)という医療機関からのお話がありました。その後熊本県健康福祉部より「熊本県における肝炎対策の現状と課題」、最後に「患者の立場よりネットワークに期待するもの」という話をさせていただきました。

熊本県の報告では(少し古いデーターでした)、平成18年度の肝癌等死亡者数が634人で全国で10番目。14年~18年、節目検診時代の肝炎ウイルス検診(40~74歳)における陽性者数はHCVは1,4%で全国14位。HBV陽性者は1,6%で全国10位。肝炎対策の課題として、①住民がウイルス検査を受けようとしない、②陽性者が医療機関を受診しない、③医療機関を受診しても治療につながらない、の3点を県は上げていました。

後半は鹿児島大学の坪内教授の「ウイルス性肝炎診療の進歩と課題」という講演。医療関係者向けの講演だったので私には難解で時々ついていけませんでしたが、とても興味あるお話でした。現在行われている治療法と治験薬の治癒率について具体的な話をされました。プロテアーゼ阻害剤の他、月1、2回投与で済むAlbインターフェロン、副作用が軽いアリニアなどの治癒率について。治癒率が高く、投与期間の短い新しい治療法がどんどん開発されています。私達患者もあきらめないで頑張ろう、という気持ちになりました。最後に鹿児島県の現状についてのお話をされました。医療機関を受診していても専門治療につながらない現状について、患者、かかりつけ医、専門医、それぞれの言い分を分析されていました。本音を言い当てていて、少々笑ってしまいましたが。

感染者が多く、肝癌死亡率も高い熊本県です。多くの命が救われるためには、このネットワークが形式だけで終わってしまわず、真に機能しなければならないと思います。

                       でこぽん

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